採用ノウハウ

地方病院・地方クリニックが採用で都市部と戦うための工夫

採用ノウハウ2026.10.03約4分で読めます
地方の病院の窓から外の風景を眺めるスタッフ

「地方は給与で見劣りする」と思われがちですが、これは医師と看護師で当てはまり方が違います。医師は医師不足を背景に地域手当を手厚くしている自治体・病院が多く、都市部より地方のほうが年収が高いという調査結果も報告されています。看護師は逆に、都市部のほうが基本給や地域手当が高い傾向があります。まずこの前提を正しく持つことが、地方の医療機関が採用戦略を立てるうえでの出発点になります。

01「給与で見劣りする」は医師と看護師で違う

医師の年収は、都道府県別に見ると必ずしも都市部が高いわけではありません。ある調査では、勤務医の平均年収が約1,491万円である中、岩手県は約1,750万円、鹿児島県は約1,650万円と、全国平均を160万〜260万円ほど上回っています。医師不足が深刻な地方ほど、年収や待遇を引き上げてでも医師を確保しようとする動きがあるためです。

一方、看護師の年収は都市部のほうが高い傾向にあります。都道府県間の年収差は最大で140万円程度、過疎地域では都市部より50万円〜100万円ほど低いという報告もあります。物価や生活コストを反映した地域手当の差が主な要因です。医師と看護師では給与の地域差の向きが逆になる、という点は、採用戦略を立てるうえで押さえておきたい前提です。

02地方ならではの強みの見せ方

医師の採用であれば、地域手当を含めた給与水準の高さは、条件面で正面から訴求できる強みになります。看護師の採用では、給与面での訴求が難しい分、1人が幅広い症例に関われる裁量の大きさ、地域医療への貢献実感、都市部より落ち着いた生活環境といった、条件面とは別の軸を前面に出す必要があります。いずれも万人受けする強みではありませんが、価値観が合う候補者には強く響きます。誰にでも刺さる訴求ではなく、刺さる人にしっかり刺さる訴求を目指すほうが、地方の医療機関には現実的です。

03誰に向けて発信するか

地域医療への関心がある候補者、ワークライフバランスを重視する候補者、じっくり患者と向き合いたい候補者など、地方の環境に価値を感じる層に絞って情報を届けることが有効です。求人票や採用サイトも、都市部の病院と同じ切り口で作るのではなく、地方ならではの強みを前面に出す構成にすることをおすすめします。

ヒポくん

ヒポくんメモ「地方は給与で不利」って思い込んでる採用担当者、医師の求人ではけっこう多いんだよね。実際は地域手当で都市部より高いこともあるから、まずそこをちゃんと伝えるだけでも印象は変わる。

04定着させるための工夫

地方特有の魅力に惹かれて入職した人材でも、実際の生活面での不便さから早期離職するケースもあります。入職前に生活環境や地域の実情を正直に伝え、期待値のズレを減らしておくことが、地方ならではの定着対策になります。

05よくある質問

Q. 地方の病院でも紹介会社は使うべきですか?

応募を集めること自体が難しい地域ほど、紹介会社が抱える広い候補者ネットワークは有効な選択肢です。ただし、手数料負担は直接採用とのバランスで考える価値があります。

Q. 都市部出身の候補者を地方に定着させるコツはありますか?

都市部出身の候補者が地方赴任で不安に感じやすいのは、実際の生活がどうなるかイメージが湧かないことです。住居探しや通院・買い物といった生活情報を入職前に具体的に伝えておくと、実際に住み始めてからのギャップを減らせます。地域枠医師の定着支援でも、配偶者の転勤や子どもの通学といった生活面の事情への対応が課題になりやすいと言われており、生活面の不安を早い段階で解消しておくことは有効だと考えられます。

限られた採用機会だからこそ、確実な見極めを

ヒポチェックは、医療機関に特化したリファレンスチェックサービスです。1人の採用の重みが大きい地方の医療機関でも、入職前の確認を通じてミスマッチを減らします。

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