病院の求人票の書き方は?
応募が来ない求人票との違いを具体例で解説

「業務内容:病棟業務全般」。ある病院の求人票を見せてもらったとき、書いてあったのはこの一行だけでした。応募が来ない理由のひとつは、求人票そのものにあります。この記事では、応募が来ない求人票によくあるパターンと、具体的にどう書き直せばよいかを、Before/Afterの例を交えて整理します。
01求人票が読まれるかどうかの分かれ目
求職者は求人票を隅々まで読みません。転職サイトの検索結果に並ぶ数十件の中から条件に合いそうなものだけを開き、開いた求人票の中でも自分に関係のある情報だけを拾って、応募するかどうかを決めます。読まれるかどうかを決めるのは求人票の長さではなく、求職者が数秒で「自分に当てはまるか」を判断できる具体性です。
02応募が来ない求人票によくあるパターン
- 業務内容が「病棟業務全般」「外来診療全般」のような一語で終わっている
- 給与が「応相談」「経験を考慮」とだけ書かれ、金額のレンジがない
- 当直・夜勤の回数や頻度が書かれていない
- 求人票の更新日が1年以上前のまま放置されている
これらに共通するのは、情報が「ない」ことそのものより、求職者が比較検討の材料にできないことです。給与も当直回数も書いていない求人票は、隣に並ぶ具体的な求人票と比べられた時点で、比較の土俵から外れます。
03具体例で見る、求人票のBefore/After
- 業務内容:病棟業務全般
- 給与:経験を考慮の上、応相談
- 勤務:シフト制
- 業務内容:一般病棟(7対1)における看護業務。受け持ち患者は日勤8〜10名、夜勤12〜15名程度
- 給与:月給28万円〜33万円(経験年数に応じる)、賞与年2回(前年度実績3.8ヶ月)
- 勤務:2交代制、夜勤は月4〜5回程度。有給消化率は前年度で約70%
Afterのほうが文字数は多いですが、大事なのは長さではなく、読んだ人が自分の今の働き方と比較できる数字が入っているかどうかです。夜勤回数や有給消化率のような数字は、面接で聞くと角が立ちやすい質問でもあるため、先に書いておくこと自体が誠実さの印象にもつながります。
ヒポくんメモ求人票を書いている病院の人からすると当たり前すぎて省略しちゃう情報が、実は一番知りたいことだったりするんだよね。中にいると見えなくなる感覚、あるあるだと思う。
04医師・看護師で書き方を変えるべきポイント
医師の求人票では、症例数や専門領域の幅、学会発表・研究環境の有無など、キャリア形成に関わる情報が読まれやすい傾向があります。当直体制(オンコール込みか、当直明けの勤務調整があるか)も、医師にとっては生活に直結する情報です。
看護師の求人票では、夜勤回数や2交代・3交代の別、託児支援の有無、急性期か慢性期かといった配属先の性質が判断材料になりやすいといわれます。同じ「看護師募集」でも、これらの情報の有無で応募のハードルは変わります。
05書き直す際のチェックリスト
- 給与は金額のレンジで書いたか(「応相談」だけで終わっていないか)
- 当直・夜勤の頻度を数字で書いたか
- 配属先の特徴(病棟の機能、患者数の目安)を書いたか
- 求人票の更新日は最近か
- 一日の流れがイメージできる記述があるか
一度にすべてを直す必要はありません。まずは給与レンジと当直・夜勤の頻度、この2つを数字で書くところから始めるだけでも、比較検討の土俵に乗る求人票に近づきます。
06よくある質問
Q. 給与を具体的に書くと、他の病院と比較されて不利になりませんか?
書かなければ比較の対象にすらならず、応募自体が発生しません。給与水準に自信がない場合こそ、当直回数の少なさや有給消化率の高さなど、給与以外の具体的な条件で補う書き方が有効です。
Q. 求人票を直しても、応募が増えるとは限らないのでは?
その通りで、求人票の改善だけで応募数が保証されるわけではありません。ただ、需給という外部要因を変えられない以上、比較検討の土俵に乗る求人票にしておくことは、応募を増やすための前提条件です。
Q. 求人票を整えたら、次は何をすればいいですか?
応募が増えてくると、一人ひとりを丁寧に見極める時間の確保が課題になります。書類・面接に加えて、一緒に働いた第三者に確認するリファレンスチェックのような手段を組み合わせることが有効です。


